メンバー【教育応用研究部門】
Research outline

教育応用研究部門
鄭 嫣婷
国際文化研究科 教授
第二言語習得・言語コミュニケーション研究
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JEONG研究室では、人が複数の言語をどのように学び、使い、脳がそれをどのように支えているのかを研究しています。fMRIなどの脳画像技術と行動実験を用いて、記憶、感情、社会的な相互作用が言語にどのように影響するのかを探っています。
また、多様で国際的な環境や文脈の中で、私たちがどのように言語を学び、コミュニケーションを行い、多言語的・文化的な行動を選択・調整しているのか、そのメカニズムを神経認知的かつ社会的な視点から明らかにすることを目指しています。
第二言語(L2)を読むとき、表面的な理解を超えた「深い理解」をどのようにして促進できるのでしょうか?また、情報を能動的に想起する「リトリーバルプラクティス」はどのように脳に影響を与えるのでしょうか?これらの疑問を解明するために、fMRIを用いた研究を行い、その成果を2024年10月24-26日にオーストラリアのブリスベンで開催されたSociety for the Neurobiology of Language学会で発表しました。
この研究では、日本人学生が母語(L1)と第二言語である英語(L2)のテキストを読む際、内容を自分の言葉でまとめるリトリーバルプラクティスを行うことで理解度が著しく向上することを発見しました。特にL2読解時には、左角回の活動が増加することが確認され、深い理解に重要な役割を果たすことが示されました。
こうした発見は、L2学習においてリトリーバルプラクティスが効果的な個別化学習法である可能性を示し、会場では多くの参加者から関心を集めました。(鄭)
Society for the Neurobiology of Language (neurolang.org)
Hyeonjeong Jeong, Carlos Makoto Miyauchi, Wataru Suzuki, Ryuta Kawashima, Motoaki Sugiura
Neural Correlates of Deep Comprehension of Second Language Reading: Focus on Retrieval Practice
Society for the Neurobiology of Language, 16th Annual Meeting, Brisbane, Australia【 Poster 】